If!


もし彼らと恋人同士だったら!




鳳凰 蝙蝠 蜜蜂 川獺

白鷺 蟷螂 海亀 喰鮫
























































































真庭鳳凰




「ああああのあのあの鳳凰さんあのちょっと…」
「どうした
「いえあの上手く言えないんですけどこの体勢はどうしたものかと」
「今更何を恥ずかしがる必要がある」
「あのその、今更というかその、こういう展開は初めてというか」
「そうであろうな。そうでなくては困る」
「いや、そういう問題じゃなくてですね!」
「…
「は、はい何でしょうか」
「お前は鈍い」
「は…はい?」
「お前には危機感が足りない」
「は、はい…」
「そして隙だらけだ」
「はい、て、えっ、ん…!」


甘える機会について


























































真庭蝙蝠




「…蝙蝠まさかおまえ、私が楽しみにしてたアイス…!」
「んん?これのことか?」
「それ以外に何がある!返せ返せ今すぐ返せ!」
「見ての通りだ、全部食っちまったぜ」
「あああああお前…!」
「きゃはきゃは、調理室の冷凍庫無断で使う方が悪いんだっつーの」
「お前に冷凍庫の全権があるわけじゃないだろう!」
「まぁそーだがな、取られたくなけりゃ今度から名前でも書いておけよ」
「ばかやろう…お前なんて嫌いだ大嫌いだ」
「きゃはきゃは、俺はもう手遅れなくらい愛しちゃってるんだがな」
「…!!」


変わったこと
(どうしたちゃん、顔が真っ赤だぜ!)
(うううううるさい…!)


























































真庭蜜蜂




「さて、さん」
「ど、どうしたというのだい蜜蜂くん」
「僕たちは晴れて恋人同士となれたわけですが」
「そうだね、…それにしたって近くないかい蜜蜂くん」
「それはつまり、こういうことをしても許される間柄ということですよね」
「いやあでも心構え?が、ま、まだできてないというか?」
「……」
「…考え直してくれた?」
「…一体、」
「え?」
「僕が一体何年待ったと思っているんですか」
「そ、それって、…待ってちょっとストップ!」
「待てません」


ちう、
























































真庭川獺




「川獺先輩、川獺先輩!」
「ん?どうしたちゃん」
「今日先輩の家にお邪魔してもいいですか!」
「…!?」
「あ、都合悪いですか…?」
「いいいいやそんなんじゃねぇけどよ!」
「良かった、DVD借りたはいいんですけど、怖くて一人で見れなくて!」
「(こいつ危機感とかそういうのあんのかな…)」
「他に誰か誘います?」
「いや、特に当てはないかな」
「じゃあ二人きりですね!楽しみにしてます!」
「(やっぱり自覚も危機感もないだろこいつ…!)」


多分いつも通り























































真庭白鷺




「よだんえねてっかわくよだ未、かのたっなにき好とこの前おで何際実、俺」
「…え?今白鷺くん何て…ごめん上手く聞き取れない」
「てっだんいなてっかわかのたれ惚にこどの前お、らかだ」
「すみませんもう一回!」
「…とっきなうろだんてっやで素」
「…え、え?」
「やいい度丁、あま」
「………」
「なよぇね方仕らかだんてっまじん込れ惚んこっそ今てしと果結もで…よどけいなれらえ答く手上らたれか聞のういうそかと機動かと由理」
「!」
「…?」
「わ…私も白鷺くんのこと好きだよ!」
「(ついころだ則反…!!)」


つまるところ以心伝心






















































真庭蟷螂(+真庭蝶々)




(何であいつら黙々と本読んでるんだよ…)
「………」
「………」
(最近付き合い始めたって聞いてたけどよ…何か話すこととかないのか?)
「あの、蟷螂さん」
「どうした?」
(お?)
「この漢字の読み方わからないんですけど…」
「ああ、それはな…」
(…まんまと釣られた俺が恥ずかしいだろ!)
「………」
「………」
(そういや蟷螂、に訊くことがあったんじゃあ…)
「…
「どうしました蟷螂さん」
「…次の日曜の予定は空いているか?」
「!も、勿論です…!」
(……ここまで長かったな…色んな意味で)


もどかしい二人























































真庭海亀




「わしはな、このところ不思議に思うことがあるのだ」
「何ですか?」
「どうしておぬしのような者がわしのような男と付き合っておるのか、とな」
「え…それって、どういう」
「年の差が開きすぎているという話だ」
「そ、そんなの関係ないですよ!」
「今はそう言うが、これから先のことまではわからんであろう」
「う、海亀さん…」
「…はあ」
「…そんなことないです、年の差とか、私全然気にしないですから…ほら立ってくださいよ」
「…引っかかりおったな」
「え…え、っちょ、痛!」
「年の差がどうこう、わしがそんなしおらしいことを言うわけがなかろうが」
「じゃあ騙したんですか…っていうか、この体勢…う、海亀さん退いてください!」
「断る」


嵌められる話























































真庭喰鮫




「わっ、ちょ、やめてくださいよ喰鮫さん!」
「何故ですか、こうして公然と触れ合っていても咎められない間柄でしょう」
「こんな人目のあるところで、こういうことするのを、やめてくださいって言ってるんです!」
「おや、急に耳が遠くなったようです」
「(何で私こんな人と付き合ったんだろう…)」

「何ですか…あ、放してくれるんですか」
「私の事情ばかり優先していては、円滑な関係を築けないでしょう?」
「(今も築けている自信はない)」
「つまり、人目がなければいいんですね」
「一概にはそう言い切れないというか、っちょ、何するんですか降ろしてください!」
「では私の家へ行きましょうか…ああ、楽しみですね」


今まで通り








10.10.22~10.12.27