「ライ、ライ!」
「ちょっと待てって、さっきから言ってるだろ」
「そろそろライの背中見てるのも飽きました」
「だぁからもう少しだって。後はこの薬草を煎じて…」
「薬つくってるんですか、知ってますけど。ライは強いんだからオリウイ草だけ貪ってればいいと思うよ」
「そういうわけにもいかないだろ。俺が使わなくても、部下の奴に回してやらなきゃならない」
「ライは隊長さんですからね」
「そういうこと」
「そういえば、ライの目って綺麗なオッドアイなんだそうですね。部下のおっきい方とちいさい方が言ってました」
「キサとリィレか…、というか、今更だろ」
「ライさんのこと好きですよ」
「それも今更だな、」
「ライさんは?」
「やっぱり今更」
「……」
「……」
「もう我慢の限界、これ以上待てません」
「もう少し待…って、うわ!」
虹色の眸
(やっとこっち向いてくれた)(悪戯染みて笑った彼女の眸)
09.03.09